K・P・S 植木昇 小林祐史 二人展
会期|2019年9月14日(土) – 10月6日(日)
会場|MEM map
営業時間|12:00-20:00
定休日|月曜日 [祝日または祝日の振替休日は開廊し、翌日休廊]
電話|03-6459-3205
レクチャー/オープニングレセプション
日時|9月14日(土) 18:00 –
ゲスト|金子隆一 (写真史家)
会場|MEM
参加費|無料
K・P・S(キヨウト・ホト・ソサエテ)は1920年代に京都帝国大学医学生で美学にも造詣が深かったという後藤元彦氏によって写真表現を追求するために設立。当時関西で活動していた浪華写真倶楽部、丹平写真倶楽部、芦屋カメラクラブ等アマチュア写真団体のひとつであった。設立当初は所謂芸術写真のスタイルで絵画調の作品が多かったが、徐々に前衛写真、シュールレアリスムの影響を受けたものがみられるようになる。特に戦後はフォトモンタージュや抽象写真等の実験的な試みが会員によって次々と発表される。戦後復興第一回目の展覧会を「自由写真美術展」と称して1948年京都大丸で開催。会員18名が80点程の作品を展示、うち30点は当時では珍しいカラーの抽象写真だったという。本展は、日本の写真史のなかでもいまだ詳らかにされていないK・P・Sの活動に注目し、この時期の代表的な作家、植木昇と小林祐史の仕事を紹介する。
植木は1956年の国際主観主義写真展にも出展、手彩色の抽象的なオブジェで構成された作品で知られ、小林は戦後復興の中で出現した都市風景や建築、静物、小道具をモンタージュした作品が代表的である。戦前に興った前衛写真の表現がいかにK・P・Sのなかで継承され発展していったのか、植木、小林両氏の40年代後半から50年代にかけての当時のプリントを展示することで考察する。