水田寛
水田寛は1982年大阪府に生まれ、京都在住。2008年京都市立芸術大学大学院美術研究科修了。渋滞する道路や規則正しく並ぶマンションといった同じ形象が繰り返される都市の風景、公園に群がる鳩や、ベランダに並ぶ洗濯物、歩道のブロックなど、身近に溢れる集合体を独自の描写力と色彩感覚で描いてきた。これらは新興住宅地で生まれ育った水田の原風景が元になり、繰り返される中に見え隠れする歪みや集まって肥大したものへの不気味さや不思議な感覚へとつながっている。また日常生活の対話や体験を絵画表現と結びつけるなど、描く行為を特別なものではなく生活の一部としてフラットに捉えており、何気ない日々にも見出した気づきによって、絶えず描き方の変化が見られる。
主な個展に「レトロポリス」(京都市立芸術大学ギャラリー@KCUA、京都、2013年)、「中断と再開」(アートコートギャラリー、大阪、2015年)、「鳴らない太鼓」(MEM、東京、2017年)など。グループ展に「MOTアニュアル2010『装飾』」(東京都現代美術館、2010年)、「VOCA展」(上野の森美術館、東京、2011年)、「日本の絵画の50年」(和歌山県立近代美術館、2013年)、「Pn -Powers of PLAY-」(東京藝術大学大学美術館陳列館、2018年)など。
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