金村修 展|Can I Help Me?

会 期|2023年2月2日(木) — 26日(日)
会 場|MEM map
時 間|13:00-19:00
定休日|月曜日(月曜日が祝休日の場合は開廊し、翌平日休廊)

 

電線や看板、ビルがひしめき合う都市や路地裏の風景をソリッドに撮影することで知られる金村修は近年、ドローイングやコラージュ、映像を精力的に発表しています。本展では新聞や雑誌の切り抜きによるコラージュと、ビデオ・インスタレーションを展示いたします。週末は上映会も開催いたします。

恵比寿映像祭2023 YEBIZO MEETS地域連携プログラム参加企画展


新作映像作品上映会

日程 2月4日(土)、11日(土・祝)、18日(土)、25日(土)
時間 ①15:00-16:00/②17:00-18:00
会場 MEM
参加費 1500円 各回定員5名 事前予約制
上映プログラム

1.  Are You Sequenced?(18分10秒 / 2023年)
2.  Material Boutique(15分51秒 / 2020年)
3.  Aseptic Room Service(11分45秒 / 2019年)

▶︎約46分間の上映後に、作家によるミニトークがございます。

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過去作品の特別上映とアーティストトーク
日程 2月12日(日)、19日(日)
時間 ①14:00-16:00/②17:00-19:00
会場 MEM
参加費 2500円 各回定員5名 事前予約制
上映プログラム

1. Elvis the Positive Thinking Pelvis(9分43秒 / 2014年)
2. Life is a Gift(17分7秒 / 2016年)
3. Animals(25分35秒 / 2017年)
4. Shrimp Cocktail-president(14分20秒 / 2018年)

〜5分間休憩〜

5. Are You Sequenced?(18分10秒 / 2023年)
6. Material Boutique(15分51秒 / 2020年)
7. Aseptic Room Service(11分45秒 / 2019年)

▶︎前半約67分の上映後に、5分間休憩を挟み、後半約46分間の上映プログラムです。最後にアーティストトークがございます。

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加速された映像の速度はイメージと意味を廃棄し、その輪郭だけが現れ、加速そのものが表出される。イメージの表層と意味の距離を無化する速度が、イメージの臨界を飛び越えて、速度そのものとして現れる。速度はイメージを殺すだろう。紫色のミニクーパーに乗ってロンドンの住宅街の街路樹に衝突して亡くなったMark Bolanの最後に見た光景は、車のフロントガラスから見える街路樹へとブラックホールに吸い込まれるような光景であり、それは距離を廃棄された街路樹との直接的な連結なのだ。映像とはMark Bolanの起こしたような自動車事故であり、見るのではなく直接対象に連結することであり、二つの世界を衝突させクラッシュさせることではないだろうか。 加速された映像は此処と彼処の距離を廃棄させ空間を絶滅する。そこには未来も過去も無く時間が消滅する。街路樹に向かって吸い込まれる衝突直前のMark Bolanには此処と現在しか存在していなかったように、そこに時間が存在しない。そして映像もまた此処と現在しか存在しないメディアであり、此処と彼処、過去と現在という距離を一気に縮減または短絡させる速度を持っている。映像とは現在から過去への距離を廃棄させ、全てを現在に還元するものであるのなら、映像に過去は存在しないし、過去を救済もしないだろう。加速された車のフロントガラスから見える街路樹に吸い込まれるように、空間も過去も時間も全てその中に消えていく。

金村修


金村修 略歴
1964年東京生まれ、東京在住。1992年から都市風景をモノクロームで撮影し続け、東京、ニューヨークなどで20回以上の個展を開催。1996年「ニュー・フォトグラフィー12」(ニューヨーク近代美術館)、1997年「絶対風景」(横浜美術館)、2004年「Rencontres Internationales de la Photographie d’Arles」、「2006 Venice Architecture Biennale」、2019年「DECODE/出来事と記録-ポスト工業化社会の記録」(埼玉県立近代美術館)など多数の展覧会で作品が紹介された。
2002年に出版された写真集『Spider’s Strategy』は、彼の代表的な出版物として広く知られている。写真は、ニューヨーク近代美術館、サンフランシスコ近代美術館、東京国立近代美術館、東京都写真美術館のパーマネントコレクションをはじめ、公的機関や個人のコレクションに所蔵されている。
1997年に日本写真協会賞新人賞、第13回東川町国際写真フェスティバル新人作家賞、2000年に土門拳賞を受賞。


【同時期開催 金村修参加企画展】
IG映像展
会期:2月7日(火)-22日(水)
会場:IG Photo Gallery(東銀座)